ストックホルムオープン公式サイトがお礼のメッセージ


ストックホルムオープン公式サイトに、サイト側から日本のファンの皆様へのお礼のメッセージがアップされています。公式サイトが準決勝(錦織圭選手とロビン・ソーデルリング選手戦)のライブストリーミングとその後の日本語会見を配信したことに対し、世界中にいるファンの皆様からお礼のメッセージがたくさん入ったようです。お互いに感謝の言葉を伝え合うって本当にステキですね。日本のファンの皆様のマナーの良さと、サービス精神旺盛のストックホルムOP側の対応も最高です。錦織選手にはすばらしいファンがいる!と絶賛しています。来年も錦織選手がストックホルムオープンに来てくださるとうれしいですね。

ストックホルムオープン・レビュー

ストックホルムオープンは王立テニスホールで毎年10月に開催されるインドアハードコートのインターナショナルシリーズです。今大会にも名を連ねたスウェーデンの代表的な選手といえば、ロビン・ソーデルリング(11月現在で世界ランク17位)、今シーズンで現役を引退するダブルスのトッププロ、ヨナス・ビョルクマン、今回のストックホルムオープンで久しぶりに姿を見せたヨアキム・ピンピン・ヨハンソン、錦織選手と今年の2月にノッティンガムで対戦したトーマス・ヨハンソン(結果は錦織選手の途中棄権)です。トーマス・ヨハンソンは錦織選手について「ちょっとナダルに似たすごく早いフォアハンドを打ってくるし、今後どんどん強くなると思う。」と語っています。

今年のストックホルムオープンは40周年記念イベントとしてロジャー・フェデラーが出場することで盛り上がりを見せ、早くからチケットが完売となりました。公式雑誌もフェデラーが表紙となった大特集を組んだのですが、開催数日前にフェデラーが体調不良で不参加を表明しました。チケット払い戻しという騒ぎも起きましたがそれはかなわず、チケットを買った人々からのブーイングもありました。

 

そんな中、ワイルドカードで出場が決まったヨアキム・ピンピン・ヨハンソンと錦織圭選手がピンチヒッターとして注目を浴びました。ピンピンは故障で26歳という若さで今年の2月に引退を表明しましたが、今回のストックホルムオープンのオファーを受けて出場を決め、復活の兆しが見えています。まだ本格復帰ではないようですが、来年からはその方向で調整しているようです。ピンピンは世界ランク9位まで行った期待の選手だっただけに、引退は本当に惜しまれていました。

ピンピンの人気はものすごく、日中は空席の多い会場も彼の試合の時だけは立ち見も出るほどの大盛況でした。応援団も駆けつけ、会場一丸となって彼を応援しました。第1試合を勝ち抜きましたが、第2試合でナルバンディアンと当たり、残念ながらの敗退となりました。久しぶりの復帰で大健闘を見せてくれ、スウェーデン中を沸かせてくれました。

錦織選手の知名度はスウェーデンではまだまだですが、ワイルドカードで出場した最年少の日本人ということで、チラホラと期待の声を耳にしました。スウェーデン最大の日刊紙DNでは次世代の大型新人「ザ・ジャンピングジャパニーズ(den hoppande japanen)」として紹介されました。
日刊紙DNの記事

 

今回優勝したのは優勝候補ナンバーワンだったディビッド・ナルバンディアンでした。フェデラーの欠場で唯一の世界ランクトップ10だったこともあり、楽勝だった様子です。唯一失ったセットは決勝でのソーデルリング戦だけでした。準決勝では錦織選手に対してのびのびプレイしていたソーデルリングも、ナルバンディアン相手には緊張が見え、決勝戦の第1セットはサーブも決まらずミスも多くあっさり落としました。第2セットはキープ試合となり、気合でセットを取ってホームゲームでの観衆を沸かせてくれました。しかし接戦になるかと思われた第3セットではミスとダブルフォルトであっけなく負けてしまい、ちょっとがっかり感の残る試合でした。

しかしソーデルリングはその後のリオン大会で優勝し、パリスマスターズではフェデラーに負けてしまいましたが、ストックホルムオープン時に34位だったランクを11月に17位まで上げてきました。スウェーデン人選手の中で最もトップ10に近い選手として期待されています。

今回の準決勝はスウェーデン期待のソーデルリングと、次世代の大型新人錦織圭との初顔合わせということで、大きな注目を浴びました。こういう場面で日本の国旗を目にするのはうれしいことです。時折エアKショットを見せて観衆を沸かせてくれましたが、結果としては錦織選手の力を発揮できず、期待は次回に持ち越しという形で終わりました。それでも準決勝まで残ったことで大きな印象を残してくれました。

今シーズン最後の試合となったストックホルムオープンで大健闘を見せてくれた錦織選手を称え、非公開画像をフォトギャラリーで紹介します。カメラマンさんご協力ありがとうございます。
スウェーデンスタイル・ブログのストックホルムオープン・レポート
If Stockholm Open公式サイト
ATP公式サイト

錦織圭選手フォトギャラリー in ストックホルムオープン

準決勝で惨敗したとはいえ、第1試合、第2試合はいわゆる錦織劇場を展開してくれました。第1試合ではあっさり第1セットを取られてそのまま終わりかと思いましたが、第2セットで元気を取り戻してセットを奪い、第3セットは相手のイラつきをうまく使ってそのまま勝ち取りました。

第2試合ではエアKショットとドロップショットを交えた見事な試合運びで簡単に第1セットを取りましたが、気持ちを切り替えてハードショットをきっちり打ち返してくるようになったハーバティに惑わされ、今度は簡単に第2セットを落としてしまいました。しかし第3セットではそのままの流れにはならず、お互いキープの緊張した試合となりました。ブレークに成功した錦織選手がその次のゲームをきっちりと取って勝利を収めました。それぞれの試合の時の心境は記者会見で語っています。

どちらも逆転劇となり、ハラハラドキドキと見どころのある試合となりました。負けそうにな場面でも気持ちを切り替えて集中力を発揮し、最後はきっちり勝ってくれました。ドラマティックな展開で最後は勝つ、こんなに観客を楽しませる試合はないのではないでしょうか。彼の場合こういう試合パターンがけっこう多いようで、これが錦織選手の人気が高い理由かなと思いました。このような精神の持って行き方はテニス以外にも通じるところがあります。私も困難にぶつかっても諦めずに最後までやりぬこう、という気持ちになりました。

やっぱりザ・ジャンピングジャパニーズ。サーブもショットも飛んでます!
エアK エアK エアK

さて、ひざの気になる錦織選手は、休憩中にトレーナーを何回呼んだでしょうか?
トレーナーにテープを巻いてもらった後は、急に元気を取り戻したかのようでした。
フルセットまで戦った錦織選手、トイレ休憩は取ったでしょうか?
ひざが気になる トレーナーの魔術 気持ちを入れ替えて

試合が終わった後にキャップを取って髪に手をやるのはいつものことですね。
勝った後のインタビューにハキハキと応える錦織選手。インタビュアーはストックホルムOP優勝経験もあるトーマス・エンクヴィスト氏。試合後には余興としてボールキッズたちとの打ち合いも披露。試合中とは違ったリラックスした表情がいいですね。
髪が気になる トーマス・エンクヴィストさんの勝利者インタビュー ボールキッズたちとの打ち合い

準決勝ではちょっと凹んだ様子も。でも最後まで健闘してくれました。
ため息が聞こえそう・・・ 気持ち入れ替えなきゃ ・・・ 

試合お疲れ様でした。最後はちょっとガックリきちゃったかも。でもひざが悪い中でもベスト4まで残れたことは自信になったという言葉は本当ですね。話題のマスコットはストックホルムにも連れてきてくれていました!
 試合終わっちゃった 汗(涙)をぬぐっている? マスコット発見!

photo by Peter Bruselid

記者会見裏話

会見は初めに英語、その後日本語で行われました。英語も日本語もはっきりと自分の言葉でていねいに対応している姿が印象的でした。準決勝後の会見では大きなシップをあてたひざが痛々しかったですが、それが力を発揮できなかった理由との言い訳はいっさいありませんでした。もちろん他の選手も同情はいっさいしません。誰もが怪我に悩みながらも戦い抜いているので、怪我をいかに克服するかが選手にとっての大きな課題です。

準決勝後の会見会場にいたほとんどの方は地元や海外メディアだったので、訳の分からない日本語会見に最後まで付き合って下さったこと、最後の質問まで待って下さったATPメディアマネージャー、日本語会見を公式サイトにすぐにアップして下さったメディアマネージャーと撮影カメラマン等スタッフのご配慮とお心遣いに感謝しています。

「どんどんランキングが上がっている今の状態は未知の世界だけれど、ATPツアーで1、2試合と続けて勝ち上がっていることが今までになかったことで、それは自信にもつながっている」という錦織選手の言葉が心に残りました。今年の初めには280位台だった世界ランクを1年未満で63位までに上げたことは偉業としかいいようがありません。本当にとてつもない可能性を秘めた選手だと感じました。

記者会見と準決勝のリンクは下記の通りです。
第1試合、第2試合、第3試合後の実況記者会見
準決勝後の記者会見映像(公式サイトより)

今回はストックホルムまで来てくれて本当にありがとうございました。日本での大フィーバーの後で、ひっそりとしたストックホルムの会場は気が抜けたことでしょう。来年はますます強くなるだろう錦織選手が来年もストックホルムオープンに出場してくれるかは分かりませんが、温かいスタッフの待っているストックホルムへまた来てくれることを楽しみにしています。今度はあのソーデルリングをあっと言わせてほしいです。