ノーベル賞のおはなし

先週のノーベル賞受賞者発表は世界的な話題になりましたが、京都大学教授の山中伸弥氏のノーベル生理学・医学賞は本当に誇らしいことでした。ノーベル賞はスウェーデン1国で(平和賞はノルウェー)が決定しているという事実はとてもすごいことだと思います。元々はダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルがその莫大な遺産を世界的発明をした人に与えたほしいという遺書を残し、ノーベル基金が設立されたことから始まります。すでに100年以上の歴史があり、今では世界権威の賞として認識されています。100年以上経ってもスウェーデン1国でほとんどの受賞者を決定しているという事実は、それだけスウェーデンという国の信用度が高いからに他なりません。その分スウェーデン人の受賞者は出にくいと言われています。

ノーベル賞の授賞式はノーベルが亡くなった12月10日にストックホルムとオスロで開催されます。授賞式はコンサートホールで、その後の晩餐会は市庁舎で行われます。半年以上前からテーマに基づいたフラワーアレンジやディナーのメニューが詰められて行きます。当日まで内密にされていますので、この日の公開を多くの人々が楽しみにしています。10日には授賞式から晩餐会のダンスまでの一部始終がTV放映されます。参列者のドレス品評会があったり、メニューについての詳しい考察があったりなど、イベントとして盛り上がりを見せます。ノーベル賞晩餐会のチケットが当たる宝くじもあり、晩餐会に出席することはスウェーデン人の夢でもあります。今年のテーマやメニューが今から楽しみです。ちなみに昨年のテーマは「フォークロア」でした。ダーラナ地方の伝統花柄であるクルビッツをモチーフにしたフラワーアレンジが公開され、民族衣装を身にまとったフォークロアなミュージカルが公演されました。フラワーアレンジを手がけたのはスウェーデンフラワーアーティスト第一人者のグンナル・カイ氏。今年ももちろん彼が担当します。なんと13年連続だそうですが、たぶん本人がやめない限りずっと続きそうですね。

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