英語を英語で考える「英語脳」になるために、辞書選びは大切です。今まで使っていた英和や和英からちょっと離れ、英英辞書を使ってみて下さい。いきなりそれは、と思うかもしれませんが、その思いを断たないことには英語が上達しません。英語には全く自信がないという方は、子供用の英英辞書がおすすめです。中身を見ていないので何とも言えませんが、My Oxford Reading Tree Dictionaryは絵が豊富そうで、英語が苦手な方にでも手に取りやすいのではないでしょうか。私が英語学習中に勧められたのはLongmanでした。その後いろいろ使ってみて最終的に気に入っているのはCobuildです(私が購入した10年以上前からかなり進化したようです)。
私がまだつたない英語でネイティブ講師から英語を習っていた時、テキストに載っている女の子のリボンを指して”What is this?”と聞かれ、”This is ribbon.”と答えたところ、思いっきり”NO!”と言われました。何が違っているのか分からず、ribbon以外の単語をいくつか言ってみましたが、講師は首を横にふるだけです。講師は別の質問をしました。持っているペンを指して、”What is this?”と聞かれ、”This is a pen.”と答えると、”That’s right!!”と満面の笑顔で答えました。そうです。”a”がなかっただけで、”NO”と拒絶されたのです。”This is a pen.”は、たまたまそのフレーズで覚えていたのですが、それまで無意識だった”a”の大切さをこの時思い知らされました。「リボン」という英語表現は他にもありますが、”ribbon”でも通じます。しかし、”a”という冠詞がないと、英語として致命的です。
冠詞は日本語にはない概念ですが、英語ではとても大切です。このように英語には日本語にはない概念がたくさんありますので、日本語で考えているうちは上達できないのです。例えば、boy, girl, book, pen,は数えられる名詞です。従って、単数では a boy, a girl, a book, a pen,のように単語の前に必ずaが付き、複数形では boys, girls, books, pens,のように単語にsが付きます。一方、paper, water, coffee, sugar,は数えられない名詞です。 従って単数も複数も同じ形です。これは当たり前のように習ったかもしれませんが、英語を学ぶ上でかなり重要な概念です。ここをあいまいに覚えていると、正しい英語は身に付きません。そういった点は英和辞書では読み取れないので、英英辞書をおススメするわけです。ぜひ英英辞書を使って名詞を調べてみて下さい。日本人が名詞を学ぶ上で意識するべきことは、その単語が数えられるか数えられないかということです。英英辞書には、名詞の解説に必ず数えられるか数えられないか(count/uncount)が記載されています。Cobuildはその点がかなり明確だったので、この辞書を選んだといっても過言ではありません。
こうやって日本語にない概念の壁にぶつかりつつ、少しずつ英語脳が身に付いてきます。グロービッシュを身につけるためには、小さくてもかまわないので、英語だけで考えられる英語脳を作り出して行くことが大切です。
グロービッシュのススメ1、英語の苦手な方に最適な英語取得法
グロービッシュのススメ2、英語を英語で理解する
グロービッシュのススメ3、英英辞書を使う
グロービッシュのススメ4、英文法を英語で学ぶ
グロービッシュのススメ5、子供の英語教育
グロービッシュのススメ6、リスニングの学び方
グロービッシュのススメ7、話せるようになるには