今年もゲイの祭典「ストックホルム・プライド」が7月30日〜8月3日まで開催されました。特に3日に行われた市内を繰り出すパレードは、まるでリオのカーニバルのような熱気です。
スウェーデンはゲイ大国です。ゲイの結婚は正式に認められていて、教会で結婚式を挙げることもできます。ゲイのトレードマークはレインボーで、ゲイの子どもはレインボーキッズと呼ばれています。ゲイが子どもを得るには養子、代理母(スウェーデンでは不認可)、男女ゲイカップル同士など、いろいろな方法を使うようです。もちろん簡単なことではありませんが、不可能ではないのです。そしてゲイに育てられる子どもだからと特に差別はされることはありません。
ゲイパレードは年々派手になりますが、面白いと思うのは、政党(穏健党など与党も野党も)、警察官、イケアなど、公的機関や著名企業もこぞってパレードに参加していることです。企業参加はマーケティングにもなりますが、政党や警察官が進んで参加している姿にはスウェーデンらしさを感じます。昨年は穏健党のパレード参加者たちが、見学者にコンドームを配っていました。
ゲイパレードを見ていると、あまりに主張が強いので、ゲイでなければいけないような気分になってきます。私はゲイもストレートも区別はしませんが、あまりゲイであることを主張されると返って辟易してしまいます。ゲイであろうとストレードであろうと、何でも受け入れるし、特に主張も非難もしない、という社会を望ましく思います。
クリエイターの世界にゲイは多く、特にインテリアやデザイン、ファッションなど女性の多い分野にいる男性のほとんどはゲイと言っても過言ではないかもしれません。日本でも最近はゲイの活躍が目立ち、彼らのクリエイティブ力が発揮されているように思います。私も大ファンのクリエイターはゲイですが、とてもセンスが良くて優しくて大好きです。どのような個性を持っていても、それを非難したり否定しないのが健全な世の中だと思います。