池袋の西武百貨店、西武ギャラリーにて、スティグ・リンドベリ展が10月30日まで開催されます。1916年生まれのリンドベリの生誕100周年記念の巡回展です。
今年の春から秋にかけてストックホルムのグスタヴスベリ博物館で開催されていた展示会の第二弾で、展示物はほぼ同じですが、オリジナルのスケッチが追加されています。スケッチは、息子さんのラースさんがお持ちのものだそうです。グスタヴスベリ博物館ではひとつひとつの作品の解説がなかったのに比べ、西武ギャラリーでは作品名や年代も書かれていて、よりわかりやすい展示になっています。
西武百貨店での開催となった大きな理由は、1959年にリンドベリがデザインした当時の包装紙が復刻されたことにあったようです。1959年に、北欧デザイナーのデザインを包装紙に採用するという、斬新なアイデアを実現した当時の経営者の方々に敬意を表したい思いです。そして生誕100周年に同じデザインを復刻し、全館で使われている様子を見れたのは嬉しいことでした。下記の画像の左は1959年当時の包装紙、右はオリジナルのスケッチで、百貨店で売られているものがモチーフだそうです。日本の百貨店ということで、こけしなど日本的なもののイラストもあります。オリジナルと復刻版と異なるのは、西武のロゴだけです。
グスタヴスベリ博物館では展示されていなかった、ファイアンス焼きなどの作品のオリジナルスケッチは見応えがあります。作品はどこでも見ることができますが、スケッチは今回の展示会のみでしか見ることができません。スケッチを見ると、作品をどのように仕上げたかったかというリンドベリの思いが伝わってきます。
ストックホルムのグスタヴスベリ博物館で展示されていなかったもうひとつの展示物は、リンドベリと師弟関係にあったリサ・ラーソンが作ったリンドベリのフィギュアです。アニマルだけでなく、スウェーデンの有名人のフィギュアも手がけていたリサ・ラーソンがリンドベリを作っていたとは知りませんでした。リサ・ラーソン自身から、出展したいと声がかかったものだそうです。
展示会ショップでは、リンドベリのヴィンテージや関連商品があれこれ揃っています。限定品もありますので、どうぞお見逃がしなく。