4月に発売された日経トレンディは「北欧ヒットの秘密」にフォーカスしています。
日経トレンディ5月号
世界第2位の家電メーカー、スウェーデンのエレクトロラックス社は、つぎつぎとイノベーションを生み出し、成長を続けています。今回の日経トレンディの取材のため、エレクトロラックス本社に伺い、ホームケアCEOのニルソン氏をはじめ、重要人物に直接取材をしました。その際にお聞きしたお話しを少しずつアップしたいと思います。
まず、いちばん初めにコンタクトを取ったのは、エレクトロラック社の窓口である、シニア・コミュニケーション・ディレクターのクリスティアネさんです。彼女はエレクトロラックス社に働き始めて9年とのことで、大手企業の中はそれほど長くないそうです。とはいえ、ステップアップのために転職をするのが当たり前のスウェーデンでは、9年はそれなりの年月と言えるでしょう。そんな彼女に「エレクトロラックスの強み」について聞いてみました。
Q 「イノベーションを多く生み出し、世界第2位に君臨しているエレクトロラックス社の強みはなんでしょうか。」
A クリスティアネ・ベルフラゲさん(シニア・コミュニケーション・ディレクター)
1900年初めに創業者のアクセル・ヴェネグレンが家庭用真空式掃除機を開発した際、一軒一軒お客様を訪ね歩いて販売したのがエレクトロラックスの始まりです。お客様の声を聞きながら売り歩いたことが成功へとつながりました。この方針は今でも変わらず、商品が市場に出た後も消費者の声に耳を傾け、使い勝手や不具合などを聞き、その意見を元に改良を続けています。このように、いつも使う人のニーズを聞き、快適な暮らしにつながる商品開発をしていることが、私たちの強みであると思っています。開発は自社だけで行うのではなく、消費者の存在を中心に置くことで、素晴らしいイノベーションにつながっています。