ゴミゼロを目指す、包装なしのスーパーマーケット

オーガニックやエコ商品が当たり前になりつつあるストックホルムですが、最近話題になっているのが、ゴミゼロを目指している包装なしのスーパーマーケットWaste Lessです。すでにコペンハーゲンや南スウェーデンのマルメにはオープンしていて、ついにこの夏にストックホルムにもオープンする予定とのことです。

通常のスーパーマーケットでは商品がひとつひとつパッケージされていますが、ここではむき出しのままや、ナッツなどの小さなものは容器に入った形で量り売りします。買い物客は自分で詰め替え用の容器や袋を用意して、買いたいものを移し替えてレジに持って行きます。詰め替え用の容器や袋は店頭でも販売しているようです。

便利な暮らしはゴミが大量に増える

全ての商品がパッケージされたスーパーマーケットでの買い物はとても簡単ですが、その分ゴミが大量に増える結果となりました。便利な生活は、環境に優しくない暮らしであることも事実です。

今のスウェーデンのスーパーマーケットは、フルーツや野菜はむき出しで売っていて、欲しいだけ袋に入れて買うのが主流です。子ども用のお菓子も量り売りです。それ以外はほとんどパッケージに入っていますので、パッケージそのものをなくしてしまうというWaste Lessのアイデアはとても斬新です。

 

量り売りが主流だった昔はエコライフ

日本でもパッケージのなかった昔は、ほとんど量り売りで商品を販売していたのでしょう。子どものころにお豆腐屋さんが自転車に乗ってラッパを吹いてやってきて、鍋を抱えて買いに行ったことをふと思い出しました。出来立てのお豆腐を作った人から直接買えるなんて、今思えば究極のエコ暮らしですね。

エコな暮らしとは、便利な時代から不便な時代に舞い戻るように感じますが、本来の贅沢とは、自然に寄り添った暮らしかもしれません。それを不便と思わずに、エコな暮らしを楽しむことで地球を守ることができ、自分自身も豊かな気持ちになります。ゴミを減らす暮らしは、ちょっとした心がけでいくらでもできる気がしてきます。

例えば、お持ち帰りのお惣菜屋さんやお弁当屋さんにマイランチボックスを持って行き、そこに詰めてもらってお持ち帰りできれば、かさばるお弁当パッケージを減らすことができます。手間も時間もかかりますが、それが地球を救うことになるのであれば、協力的な人は増えるのではないでしょうか。

 

エコライフなセーデルマルム

Waste Lessのストックホルム店は、セーデルマルムにオープンするそうです。セーデルマルムは私が暮らす街でもあり、エコライフを好む人々が多く暮らす街です。オーガニックショップやカフェも多く、最近ではgoodstoreというオーガニックショップが場所を移動して広くなり、リニューアルオープンしたばかりです。Waste Lessのオーナーのマティアスさんも、セーデルマルムは他と比べてエコライフを好む人が集まっているので、場所として最適であると話しています。

Waste Lessのお店の様子はウェブサイトにて映像でご覧いただけます。
http://www.wasteless.se/

 

果たして日本では…

包装なしのスーパーマーケットというアイデア、果たして日本ではどうでしょうか。日本のスーパーマーケットはトレイを使った商品が多く、買い物するたびにトレイがたまります。今ではそのトレイを引き取ってくれるサービスもあるようですが、トレイをなくしてしまうということは難しいでしょう。

コンビニは消費者ニーズを確実に理解した品揃えでますます買い物客を増やしています。新しいお菓子を買いたい時は、スーパーマーケットよりもコンビニの方が品揃えが豊富です。スーパーもコンビニも品揃えからいうと、スウェーデンでは考えられないほど豊富です。その品揃えが買い物客を楽しませてくれるのですが、その分ゴミが大量に発生していないでしょうか。

日本にいるとモノが豊富に揃っているのが当たり前ですが、実はなくてもいいものもたくさんあることに気づきます。デパ地下を彩るお菓子やお惣菜は、実は贅沢品がほとんどです。つまり、食べなくていいもので、美味しいものを食べたいという人々を誘惑するものばかりです。むしろ、身体によくない嗜好品が多いのでは(と言い聞かせて私はデパ地下誘惑に乗らないようにしています)。私たちはそろそろ「便利」を追求することをやめてもいいのかもしれません。

にほんブログ村 インテリアブログ 北欧インテリアへ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 北欧ライフスタイルへ

Scroll to Top