ストックホルム・ファニチャーフェア2018速報2、ベスト賞

ストックホルム・ファニチャーフェア速報その2です。

今年のゲスト・オブ・オーナーは、イタリアのデザイン界を牽引するパオラ・ナヴォーネ/PAOLA NAVONEです。タイ語で日常を意味する「Thammada」をテーマに、日常が非日常になる空間を表現しています。プラスチックのカゴや、テキスタイル、普通にキッチンにある調理器具が、パオラの魔法にかかってワクワクする空間になりました。

 

また、ヨーロッパの著名なデザイン編集者が選ぶ「エディターズチョイス」として、展示品から最優秀作品賞「ベスト・プロダクト」、展示会場の最優秀ディスプレイ賞「ベスト・スタンド」、最優秀新人デザイナー賞「ライジングスター」が選ばれました。

 

ベスト・プロダクト

今年の「ベスト・プロダクト」は、OFFECCTの椅子「Jin」が選ばれました。デザイナーは日本人の倉本仁さんです。亜麻繊維という家具としては珍しい素材を使い、家具を新しい形態で表現した画期的なアイデアが高く評価されました。倉本さんの知識とメーカーが提供した新素材とのコラボレーションにより、耐久性がありながら、脚の部分も含めて中をすべて空洞にすることで超軽量な椅子が仕上がりました。ご本人曰く「椅子に自分の名前を付けるのはメーカーからの要望で、まぁいいかな、と決めました」とおっしゃっていた作品がベストプロダクトを受賞され、いい記念になりましたね。

 

ベスト・スタンド

各企業の出展ブースから選べれる最優秀ディスプレイ賞「ベスト・スタンド」はTarkettです。空間を最大限に利用し、フロアという2次元の素材を3次元で表現するという工夫を凝らしたアイデアが高い評価を得ました。

Tarkettは木製などフロア素材のブランドで、ファニチャーフェアではフロア素材を生かしたディスプレイを心がけました。ディスプレイを担当したのはNote Design Studioです。Note Design Studioはこれまでにもインテリアフェア等のトレンド展示やデザインバーを担当している活躍中のデザイン集団です。Tarkettのディスプレイについては、ウェブサイトで説明しています。

 

ライジングスター

ライジングスターは、新人デザイナーにあたえられる賞で、主にグリーンハウスという新人登竜門のブースに出展しているデザイナーが選ばれます。今回ライジングスターに選ばれたのは、オランダ人デザイナー、Anton Karlssonです。独特な世界観と、洗練されていながらちょっと変わった存在感が評価されました。

グリーンハウスでは家具がメインに展示されますが、Anton Karlssonトイレと洗面所をテーマにしたレイアウトを行い、それに伴なった作品を展示しました。「ユニーク」という点では群を抜いていました。

 

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