個人宅を訪ねたような美術館、ティールスカ ギャラリー

ストックホルム市内から69番バスでユールゴーデンの端にあるBlockhusudden方面まで行くと、白い邸宅のティールスカ ギャラリーにたどり着きます。私が20年前にストックホルムに来た時に、知人に勧められて初めて訪れた美術館です。国立美術館でも、北方美術館でもなく、ティールスカ ギャレリーがいちばん初めだったのは、幸運だったと思います。今でもストックホルムでいちばん好きな美術館です。

この美術館には、カール ラーション、ムンク、アンダシュ ゾーンなど、19世紀から20世紀初頭の北欧の有名なアーティストの作品が揃っています。

この建物は、銀行家で美術品コレクターのアーネスト・ティール氏のために、1907年にスウェーデンの著名な建築家によって建てられた大邸宅で、1907年から1924年までティール氏の自宅として使われました。現在でも当時と同じ状態が保たれています。

2階部分はティール氏の提案に従い、絵画を飾るための2つの大きな部屋があり、そのひとつの部屋にはムンクの絵画が飾られています。

ティール氏は照明や客室の配置や色使いに細心の注意を払い、コレクションと建物が一体となった美しい空間を作り出しました。

ムンクのコレクションは、12枚の油絵と100枚ほどのグラフィックシートが揃い、ノルウェー以外では最大規模のコレクションです。ティール氏は20世紀初頭、ムンクにとって重要なスポンサーであり、ほとんどの作品をムンクから直接購入しました。ノルウェー人アーティストの作品は、このギャラリーでも数多く見られます。

カール ラーションのコレクションも充実しています。ひとつの部屋にたくさんの絵画が飾られ、カール ラーションファンにはたまらない空間です。まるで個人宅のリビングルームを訪れたような部屋です。

そして入り口近くにあるカフェもおすすめです。数々の料理本を出版しているモニカ・アルベリが手がけるカフェは、ケーキやサンドイッチなど、美味しそうなメニューが揃っています。絵画鑑賞の後に、至極のひとときをお楽しみいただけます。

さて、ティールスカ ギャラリーまでの行き方ですが、冒頭にも述べたように、Blockhusudden行きの69番バスに乗り、終点より2つ手前のThielska galleriet/ティールスカ ギャラリーで下車します。69番バスは、Centralen/中央駅 (Klarabergsviadukten沿い)や、Sergels torg/地下鉄中央駅周辺からも出ています。

2018年の情報ですが、基本的に火曜日から日曜日にオープンしています。
火曜日-日曜日 12.00–17.00
木曜日 12.00–20.00

入場料は成人が130sekになります。
詳しくは、サイトをご覧下さい。

Thielska galleriet/ティールスカ ギャラリーの公式サイト

6月3日まで、ジャポニカ展が開催されています。ジャポニカ展についての記事「スウェーデンに影響を与えた日本の美」もご覧下さい。

 

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