スウェーデン郵便局が発行する切手は素敵なデザインがたくさんあります。
今年初めて売り出された切手は、ハンドクラフトがモチーフになっています。
昨年のクリスマス切手が発売されたころにこの情報を入手し、
発売日を楽しみにしていました。
スウェーデンの郵便局は民営化されてからスーパーやコンビニが請け負っています。
そのような場所では最新デザインの切手はまだ出回っておらず
郵便局にいかなければ手に入らないようです。
簡単に手にいれる方法は、郵便局のオンラインショップです。
ここで買い求めれば、あちこち探し回る必要はありませんね。
私はそのことをすっかり忘れ、
あちこち探し回ってしまいました。
ハンドクラフト切手は、スウェーデン郵便局のプロジェクトです。
切手は手紙はハガキに貼られるもので
Eメールの発達した最近では
あまり使われなくなってきているかもしれません。
それでも手書きで手紙やハガキを出そうという人は
ハンドクラフトにも高い興味を持っています。
そんな人たちが喜んで使ってもらえそうな
刺繍や編み物をモチーフにした切手シリーズが作られました。
プロのハンドクラフト職人に刺繍や編み物を作ってもらい
その作品を撮影して切手になりました。
ハンドクラフトやテキスタイルには長い歴史があります。
主に女性の仕事として伝統的なパターンが受け継がれ
現代では公共の空間にもテキスタイルデザインが使われています。
テキスタイルはリサイクルができ、持続可能な素材です。
伝統的でもあり、新しい作品も作り出すことができ
ハンドクラフトは時代を超えて愛され続けています。
切手デザインを手がけるEva Wilssonが
統括グラフィックデザインを手がけました。
それでは切手のデザインをひとつひとつ見てみましょう。
Emma Ihl/エンマ・イールのクラフト
刺繍アーティスト、エンマ・イールの作品はフェルトと刺繍のアップリケ。
かわいらしいデザインが切手になりました。
Maria Yvell/マリア・イヴェルのかぎ針編み
かぎ針編みは、日本にも昔からある編み方です。
スウェーデンではカラフルな格子柄のかぎ針編みが大人気。
「かぎ針編みを一日中やってる」
というタイトルのブログとインスタを持つマリアさん。
4歳の子どものジーンズに穴があいた時
その穴を埋めるためにロボットのモチーフをかぎ針で作り
そのアイデアが切手になりました。
Anneli Lindberg/アネリ・リンドベリのレース編み
アーティストのアネリさんは、
「主婦の落書き」という意味をもつHusmorsgraffitiを主催し
「Hemma/ホーム」というネットワークで
公共の場所にかぎ針やレース編みで飾り付ける活動を行っています。
その編み物が、切手のモチーフになりました。
Photo: Titti Elm
Photo: Nina Broman
Monika Aldehag/モニカ・アルデハグの刺繍
10世紀ごろの教会にあるタペストリーの柄をモチーフに
刺繍作家として活動しているモニカさんの作品です。
Lotta Sjöberg/ロッタ・ショーベリの刺繍
イラストレーターのロッタ・ショーベリが手がけた刺繍が
切手のデザインになりました。
Karin Holmberg/カーリン・ホルムベリの刺繍
こちらの切手は他の切手と違って金額が掲載されていません。
21krは現時点での、スウェーデン国外に送る手紙の送料です。
金額が掲載されていない切手は、国内用として使うことができます。
こちらは国内用のロールになって売っている切手です。
何枚でも欲しい枚数を買うことができます。
この切手のモチーフは、カーリン・ホルムベリの刺繍です。
刺繍作家として活躍し、ブログやインスタグラムの人気です。
刺繍の本を出版したり、刺繍コースも主催しています。
情報が満載のウェブサイトは、画像を見るだけでも楽しくなります。
さて、実は切手だけでなく、切手発売を記念したグッズも発売されています。
これは郵便局では手に入らず、郵便博物館など、特別な場所で扱っているようです。
どこで手に入るか、リサーチしてみようと思います。
人気デザインの過去のグッズは、オークションサイトでの取引もあるようです。