北欧流「ラゴム/ほどほどな」おもてなしとは

「おもてなし」という言葉をよく耳にするようになりました。

「おもてなし」は世界中どこにでもありますが、その国の文化を表しているかもしれません。

先日、NHKのEテレで放映された

『趣味どきっ! 人と暮らしと、台所「森百合子~“ほどほど”が心地よい~」』

を視聴する機会がありました。

ここでの森百合子さんのおもてなしは

まさしく北欧の「ラゴム/ほどほどな」おもてなしでした。


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「ラゴム/ほどほどな」おもてなしとは、

自分の身の丈にあった、ちょうどいいおもてなしのことです。

無理にご馳走を用意したり、普段使わない高級食器を出したりといった

お客様も緊張してしまうような豪華なおもてなしではなく

普段使いのお気に入りの食器やテーブルクロスを使い、

普段美味しいと思って食べているものを、そのまま出すおもてなしです。

 

私も北欧でのラゴムなおもてなしには、いつも感心しています。

本当に肩の力の抜けた楽なおもてなしですが

それでいて食器やインテリアの取り合わせが素敵なので

とても心地いい思いをします。

こちらはランチをごちそうになった時のメニューですが

フィッシュスープと黒パンだけでした。

手作りフィッシュスープが最高に美味しく、

ベーカリーで買ってきたばかりの焼きたての黒パンともよく合い、

夏だったのでテラスで暖かい太陽の下でいただいたランチは

それは幸せなひとときでした。

 

こちらは板チョコを割っただけのデザートです。

それをセンスよく器に盛っているので、素敵なおもてなしになります。

 

こちらもよくよく見ると、スーパーで買ってきたクッキーですが

北欧のガラス食器「イッタラのウルティマツーレ」に盛ることで

グッと洗練されたおもてなしになります。

 

こちらはフィンランドの冬の季節のお菓子「ルーネベリータルト」を

マリメッコのプレートで出していただいた時の画像ですが

もうそれだけでうっとりするような時間でした。

 

シンプルなおもてなしでも、焼きたてのパンであったり

豆から挽いて淹れてくれたコーヒーであったり

ちょっとした気遣いがあると、お金をかけなくても、素敵なおもてなしになります。

 

ここでちょっと日本で人気のキャラ弁の話しに飛びます。

キャラ弁に対する北欧での反応は、ちょっと意外なものでした。

日本の凝ったキャラ弁の写真を、あるスウェーデン人ママ数人に自慢げに見せたところ

「こんなの作る時間があったら子どもと遊ぶ時間にあてるわ」とひとこと。

特に関心を示すでもなく「ありえない」といった反応でした。

その時に、ラゴムの意味を理解した気がしました。

つまり、無理して素晴らしいものを作っても、それはあまり評価されないのです。

確かに、楽しんでキャラ弁を作るのだったらいいですが、

子どもに催促されて無理をして作るのは「ラゴム」ではありません。

しかもキャラ弁はどんどん進化し、作る側の人の首を絞めているかもしれません。

 

「ラゴム」なおもてなしやライフスタイルとは、自分も無理をせず自然体でいて

だからこそ相手にとっても心地いいおもてなしになるのです。

過去にラゴムについて書いた記事がありますで、あわせてご覧下さい。

 

幸せの決定権は自分にある、北欧の魔法の言葉たち

ちょうどいい「ラゴム」な暮らし方

 

 

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