北欧オンラインショップのゆくえ

| 2019-07-24 | 0 Comments

先日「北欧デザイン、受難の時代」で

インテリアショップ倒産について書きましたが

実際のところ、オンラインショップの台頭で

実店舗が立ち行かなくなっていることが主な原因なのかもしれません。

それでは全盛期のオンラインショップはどうなのでしょうか。

 

実店舗よりも、オンラインショップで購入する人が増えています。

その分オンラインショップの数が増え、

競争の厳しい時代になりました。

スウェーデンにはいくつかのデザイン系オンラインショップがありますが

しのぎを削っているのは、NORDIC NESTRoyal Design でしょう。

どちらも南スウェーデンのカルマル発祥で

北欧のよく知られているブランドを主に取り扱っています。

NORDIC NEST は主にヨーロッパ市場にフォーカスしているのに対し

Royal Design は全世界に向けて発信しています。

なんと、日本語サイトもありました。

Royal Design は実店舗もいくつかあり

ストックホルムの一等地にも店舗を構えています。

そんなところを見ると、Royal Design の方が

積極的にビジネスを展開しているように見受けられます。

 

今でこそ NORDIC NESTというオンラインショップですが

前身は Scandinavian Design Center です。

私は Scandinavian Design Center 時代に

日本市場の販売強化を請け負ったことがあります。

有名どころの北欧デザインはすでに揃っている日本で

スウェーデンから日本に個人輸入の形で

ネット販売のプロモーションは簡単ではありませんでした。

日本市場は新しいものより、誰もが知っている北欧デザインや

誰か信用の置ける人が進める北欧デザインが人気で

新しい商品を発表しても、ほとんど売り上げはありませんでした。

いちばん売れたのは、期間限定のムーミンマグでした。

 

Scandinavian Design Center そのものは成長企業でした。

北欧やその他欧州、韓国でよく売れるようで

今はその地域にフォーカスして商売を進めています。

引退に近い形でオーナーが代わり

ショップ名が NORDIC NEST になり、雰囲気もだいぶ変わりました。

オーナーの引退に伴って私も離れましたが

あまり工夫の感じられない Scandinavian Design Center という名称から

NORDIC NEST としてロゴも新しくなりました。

すぐに値引きすることを卸しているメーカーがこぼしていましたが

値引きがいちばん売れる戦略とのことで

相変わらずセールばかりしているようです。

確かに値引き戦略が、競合の多い中

成長を続けている理由なのかもしれません。

 

また、以前から気になっているオンラインショップがあります。

NORDIC KIND という北欧の個人デザイナーの商品を

主に扱っていたオンラインショップです。

大手ブランドと違い、自分たちでなかなか販路が見つけられない

個人デザイナーたちを支援するショップでした。

そんな中、突如オンラインショップ閉鎖のニュースを耳にしました。

確かに扱っているものは売れ筋ではないものが多く

どうやって売っているのかな、ということにも興味がありましたが

結局は売れなかったようです。

実は NORDIC KIND の前身は NORDIC DESIGN Collective といい

北欧のインテリアフェアなどに出展しているのを

たびたび見かけていました。

個人で運営しているデザイナーたちが

心を込めてデザインしている気持ちを伝えたい

というコンセプトを持っていました。

2012年にオンラインショップを開設し

100人を超える個人デザイナーたちのプラットフォームとして

世界中に販売できるサイトをオープンしました。

オンラインショップは数年なんとか続いていたようですが

2017年に突然オンラインショップが閉鎖されました。

その後、ショップをこれ以上続けていかれない

というニュース記事を目にしました。

NORDIC DESIGN Collective が扱っているのは

個人で運営しているデザイナーの商品ですが

商品を買い取っているのではなく、仲介しているだけで

注文が入るとデザイナー自身がお客様に送っていたため

その送付が遅れたり、うまく届かないこともあったようです。

そのころオンラインショップがちまたでどんどんと増え

消費者の要望もどんどん高くなっていくうちに

安定して商品を供給できないことは

消費者が離れていく要因にもなったようです。

その後、商品の数を厳選して

NORDIC KINDというオンラインショップがオープンしました。

商品の数がかなり減ったので

今回は買い取っていたのかもしれません。

 

個人デザイナーを応援したい気持ちに共感し

今度こそコンタクトを取って、

何か力になれないだろうかと思っていた矢先、

NORDIC KIND のオンラインショップが

2018年2月に閉鎖という事態になってしまいました。

NORDIC DESIGN Collectiveのころから

質の高い画像と内容の濃い文章の

北欧デザイン最新情報のウェブマガジンを発行していました。

充実した内容に私もよく参考にさせていただいていました。

ウェブマガジンから商品販売にも繋げていたようですが

思ったほどの収益は上がらなかったようです。

 

今では、ポスターを取り扱うNORDIC POSTER Collective

というオンラインショップにさま変わりしました。

試行錯誤して行き着いたのがポスターのようです。

確かに北欧の家におじゃますると

ポスターを壁にセンスよく飾っているのをよく目にします。

季節ごとにポスターを変えることで、部屋の雰囲気も変わります。

北欧ではそれなりにポスターの需要はあるようですが

日本ではどうなのでしょうか。

ポスターをインテリアとして使っている例をあまり見ませんが、

壁を飾るアイテムとして、今後少しずつ浸透していくでしょうか。

 

私が一緒に仕事をしているグラフィックデザイナーで

自分のデザインのキッチンタオルやクッションなどを販売していた人が

最近ポスターのみの商品化に切り替えたこともあり

北欧ではポスター需要が高いのかな、と思っています。

確かにポスターのある部屋はセンスアップしますね。

北欧デザインでいまだに売れ筋なのは

ミッドセンチュリー時代のものと有名ブランドです。

新しいブランドはなかなか苦戦しているようです。

 

今後北欧デザインはどの方向に向かっていくのでしょうか。

 

 

 

Share

Tags: , , , , , , , , , , , , , ,

Category: 北欧デザイン&インテリア

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *