SDGs先進国が選ぶ北欧雑貨の「サステナブル賞」

北欧インテリアフェアFormexで大いに盛り上がったのが

今年から始まった「サステナブル賞/Sustainability Award」です。

メイン審査員であるマリールイス・ヘルグレンさんは

公私ともに長い付き合いのある友人です。

そんなマリールイスさんに、サステナブル賞について解説してもらいました。

 

サステナブル賞は、出展企業やデザイナーから

気候や環境に配慮して作られた商品を募集し

そこから優れたものを選んで一般に公開することで

デザイン業界の持続可能を促進することを目的としています。

 

「審査員は、私を含むデザイナーや

サステナブルの専門家などの5名です。

応募された商品の中から、長いディスカッションを経て、

絞り込んでいき、最終的に9点をノミネートしました。

そしてサステナブル賞に選んだのは、

詰め替え用のアロマキャンドルRemoairです」

詰め替え用のアロマキャンドルというのは、初めは意味が分かりませんでしたが

袋に入ったオーガニックのアロマキャンドルということでした。

通常のアロマキャンドルは容器に入って売られていますが

このアロマキャンドルは袋に入っていて、キャンドルの芯が別になっています。

袋を温めてキャンドルを柔らかくし

家にある容器に芯とキャンドルを入れて使うというアイデアです。

家にある容器を使うことで、キャンドルが終わった後も

容器を捨てる必要がありません。

サステナブルなアロマキャンドルを作る際に

どうすれば捨てるものを減らすことができるかを再考し

このアイデアに行きついたそうです。

 

「実は、廃材木を使った携帯カバーと最後まで迷ったんです。

最終的にアロマキャンドルRemoairを選んだのは

キャンドルはFormexに数多く出展されていて

Formexを代表する商品でもあるため

そのキャンドルの新しいアイデアということで

こちらに軍配が上がりました」

とマリールイスさん。

確かにFormexでは、数多くのキャンドルを目にしました。

北欧ではキャンドルは最も使われる日用雑貨であり

キャンドルに対する思い入れが強いのを感じます。

 

北欧で大人気のアロマキャンドル。

サステナブルなアロマキャンドルを考えた時

容器のない、詰め替えるという解決策を見つけたRemoair。

環境にやさしく、捨てるところがなく

シンプルでスタイリッシュなアロマキャンドルは

南スウェーデンのマルメで手作りされています。

パーム油を含まないヴィーガンで、

菜種とココナッツワックスで作られたオーガニック。

もちろん動物実験も行っていません。

パッケージは、生分解性のクラフト紙とバイオプラスチック製です。

Remoairは、従業員も下請業者も全ての関係者に対して

持続可能な仕事を続けるよう努めているそうです。

REMOAIR

 

ちなみに、今回のサステナブル賞にノミネートされた残り8点をご紹介します。


トラックのキャノピー生地をリサイクルしたポーチ。
Baoobaoo Leather Production


廃材木を使った携帯カバー(Formexデザインタレント賞受賞)
Bark Sweden


パッケージが特徴のエコラベルの種子
Eco Grow Skåne


ローカル製造のひざ掛けウール
eldblå


目の不自由な職人が作るブラシ
Iris Hantverk


リサイクルな天然素材で作られた花びん
Jakobsdals


環境に配慮し、竹を素材とした衣服
Movesgood


オリーブワックス製のキャンドル
Smart Form Sweden

 

SDGs先進国だけあって、サステナブルな商品は、

パッケージ、製造プロセス、使われる全ての材料、輸送など、

全工程において環境に配慮されていることが求められています。

これからも、新しいアイデアのサステナブルな商品の登場が楽しみです。

 

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