2年間の閉館を経て3年ぶりに開催された
北欧最大級のデザインイベント「ストックホルム ファニチャーフェア」。
今回の大きな印象は、どこへ行っても
「スウェーデン」が強調されていたことです。
これまでは海外の著名なデザイナーを招待していたゲスト オブ オーナーも
今年は初めてスウェーデン人デザイナーの「フロント」でした。
フロントは数々のデザイン賞も受賞した、
今スウェーデンで注目のデザインデュオです。
彼女たちは、いわゆる北欧らしいデザインとは一線を画した
独自の表現方法を追求しています。
VERKは「作業」という意味を持つスウェーデン語が
そのままブランド名になっています。
コロナ禍で始まったこのブランドは、
スウェーデンの素材を使い、快適さと美しさをとことん追求し、
製造背景をすべてクリアにし、スウェーデン国内で生産しています。
ただいまショールームをストックホルム市内に製作中で
しかも我が家から近いことがわかったので、
完成したら行ってみたいと思います。
Now or Never – 1 kg CO2e は
1KGの二酸化炭素を排出する素材の量を
大きさと重さで表現しました。
例えばアルミニウムだと50gで到達してしまうところ
木材は10kgであり、リサイクル素材を使えばもっとたくさんの量を使えます。
つまり、リサイクル素材であれば、
それだけ二酸化炭素の排出量を減らせます。
なんとなくわかっていても、このように明確に示されると
環境に配慮するには、どんな素材を使うべきかを考えるきっかけになりますね。
Swedish Design Movement/スウェーデンデザイン運動は
スウェーデン政府を主導に、スウェーデン建築家、
スウェーデン ファッション協会、スウェーデン木材家具産業連盟、
Svensk Form/スウェーデン工芸デザイン協会、
スウェーデンの都市や地域などがパートナーとなったプラットフォームです。
世界に向けて、サステナブルの模範を示すことを目指しています。
関係者によるパネルディスカッションが会場内であり、
2021年に北極圏に近い都市シェレフテオ/Skellefteåに建てられた、
サラ文化センター/Sara Kulturhusの設計士も含まれていました。
スウェーデン最大級の設計事務所Whiteの設計士であるオスカー・ノレリウスは
森に囲まれた北スウェーデンの地産素材である木に注目し
世界で最も高い木造建築ビルの設計思想を提案しました。
このビルは、国際的な木造建築の最高峰を奨励する
国際木造建築賞を受賞するなど
スウェーデンはもとより、世界でも注目されています。
私的には「スウェーデン」「サステナブル」「木材」が印象に残りましたが
他にもさまざな展示がありましたので、写真でご紹介します。